薬剤師について

薬剤師とはAbout pharmacist

「薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによって、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もって国民の健康な生活を確保するものとする。」(薬剤師法第一条)

このように、法律で定められたお仕事です。

簡単に言うと、薬剤師=「お薬の専門家」です。

一般的に、薬剤師と聞くと薬局で調剤を行っているというイメージですが、実は、ひとえに薬剤師と言っても自衛隊や刑務所といった18種類もの職場で働いています。

さまざまな職場で働く薬剤師

  1. 医療従事者

    病院で医師や看護師といった他の医療従事者と協働して患者さまを支えている

  2. 研究

    製薬会社でお薬の研究を行っている

  3. 保健所

    公務員として保健所に勤務している
    新型コロナウイルス感染拡大時には消毒やまん延防止対策の主導を行っている

  4. 災害時

    災害時に避難拠点でお薬の相談やトイレの設置や感染症対策など公衆衛生の向上に務めている

意外かもしれませんが、大学を卒業し国家試験に合格しただけでは「薬剤師」として働くことはできません。
合格後、国に認められて初めて「薬剤師」として働くことができます。
私たちは国から認められたお薬のスペシャリストです。

いまや、薬剤師の仕事は大きく変わろうとしています。皆さまがイメージする薬剤師は薬局で処方せんに基づき調剤を行ったり、対面でお薬の説明を行ったり…だと思われます。
これからは、患者さまのご自宅を訪問しお薬の管理を行ったり、オンラインツールを用いた説明をお粉たりする時代になってきます。また、令和4年4月よりリフィル処方せんが導入されることで、定期的に患者さまの状態を把握し、医師の受診勧奨を行う。お薬以外でも健康についてサポートを行う流れになっています。
薬剤師は、単に「お薬のスペシャリスト」ではなく「医療のジェネラリスト※2」を担うお仕事として期待されています。

※1 リフィル処方せん:一定の期間内に繰り返し使用できる処方せん
※2 ジェネラリスト:一つの分野を深く追求するのではなく、幅広い知見と多面的な視野により、様々な分野の担当者たちをまとめ上げる役割を担う仕事

私たちにできることWhat we can do

私たちは「医療のジェネラリスト」として、下記のような取り組みを行っています。

一包化について

薬の一包化(いっぽうか)とは、複数の薬を、服用する時間ごとに一袋ずつ分包(パック)することをいいます。

薬を一包化することで飲み間違いや飲み忘れを防いだり、紛失などの心配をなくすことができます。
「薬が多くて管理ができない…」
「手が不自由でシートから薬を押し出すのが難しい…」
このような悩みをお持ちの方は、ぜひ一度薬局にご相談ください。

画像:一包化イメージ

一包化した分包紙には患者さまの氏名、服用日時、飲むタイミング、薬の名前等を入れることができます。
「飲むタイミングを入れてほしいけど、名前は入れてほしくない」など、患者さまのご希望に合わせて調剤できますので、お気軽にご相談ください。

イラスト:分包紙

一包化ができる条件

一包化には基本的に医師の指示が必要となります。
医師の指示がある場合は一包化の保険適用を受けることができますが、医師の指示がない場合、薬剤師に相談していただくと医師へ確認をとることができます。
また、医師の指示が得られない場合でも、多くの薬局で一包化が可能です。その際は患者さまの実費負担となることがありますが、一包化をご希望の方はまずはお気軽に薬剤師にご相談ください。

メリットとデメリット

薬の管理の助けとなる一包化ですが、一包化にはいくつかのデメリットもございますので、そちらを確認された上で薬の服用にお役立てください。

メリット

  • 薬の飲み間違いや紛失を防げる
  • 薬をシートから押し出さなくてもいい
  • 薬を管理する施設の方、介護の方の負担を減らせる

デメリット

  • 一包化調剤の料金がかかる
  • 出来上がるまでに時間がかかる
  • 長期保管に向いていない

外来服薬支援

患者さまの中には複数の病院を受診しているケースがあります。

A病院、B病院、C病院…それぞれ薬が出されている場合

  • 朝だけでもいくつもの病院のお薬を飲まないといけない
  • A病院では一包化されているけど、B病院ではヒートでもらっている
  • A病院とB病院では出される日数が違うので、お薬の残りがバラバラ

このような煩わしさを感じていらっしゃいませんか。
私たち薬剤師は病院ごとに出されたお薬をまとめて一包化したり、飲みやすいよう工夫してお薬をお渡しすることができます。
また、

  • 飲み忘れてしまったお薬があって、どれが何の薬か分からない。今飲んでいる薬との飲み合わせを知りたい
  • 家に大量の薬が残っている。不要な薬や飲んでいるお薬の整理をしてほしい
  • 2か所分の処方せんを持ってきたけど、一緒に一包化してほしい

状況に応じてご自宅までお伺いすることも可能です。
まずは、かかりつけの薬剤師までご相談ください。

画像:薬イメージ

居宅療養管理指導・在宅訪問薬剤管理指導

通院が困難な方のご自宅に訪問し、お薬を安心してお受け取りいただくことができます。
居宅療養管理指導・在宅訪問薬剤管理指導とは、通院が困難な患者さまのご自宅にお伺いし、療養上の管理・指導を行うサービスです。

  1. 利用者や担当のケアマネージャーや主治医に相談
    イラスト:相談イメージ
  2. ケアマネージャーが利用者の心身状況などを把握
    イラスト:ケアマネージャーイメージ
  3. 対応できる職種を手配
    イラスト:手配イメージ
  4. 利用者へ契約内容の確認・同意を得る
    イラスト:確認・同意イメージ
  5. サービス開始